二週連続で丹波にやってきました。
続くときは続くんです。
今日は、先週の篠山からちょっと先の、丹波市春日町。
保育園に二男を預けてから、そのまま新神戸トンネルへ直行!
神戸から70分で着いてしまうので、ホンマに近いです。
朝ののどかな田園風景。
道中ずっと霧が発生してました。
畑から湯気のように、水蒸気がユラユラ上がってるのが見えます。
ああ気持ちいい〜
春日町東中。
ここが、丹波大納言小豆の発祥の地です。
でも、今回の目当て、「丹波黒さや大納言小豆」は、黒さやというだけあって、一線を画す在来種。
とても楽しみです。
今回お邪魔した柳田さん宅は、この辻を入ってすぐ。
昨日になって、急に見学をお願いしたにも関わらず、優しく迎えていただきました。
そうなんです。私はいつもこの調子で、急に思い立って行動するので、「B型やね。」とよく言われます。ご迷惑おかけします。
今回も、ほんの20〜30分と思ってたんですが、2時間近く、本当に色々なお話を伺いました。
↑奥様お手製の「丹波黒さや大納言小豆」の羊羹と、地元の「赤ちゃん番茶」という、赤ちゃんが飲んでも安心のビオ番茶いただきながら…
↑ こちらは一般的な「丹波大納言小豆」 。丸くてふっくらしてます。
↑ そしてこちらが在来種「丹波黒さや大納言小豆」。 角ばって俵型。皺もあります。
この皺があるので、茹でて膨らんでも、皮が弾けないので、キレイな形のまま炊き上がります。
実は柳田さん、最初からこの小豆を作っていたのではないのだそう。
『母が大事そうに、瓶に詰めて残していたんです。』と、在来種「丹波黒さや大納言小豆」との出会いを語って下さいました。
実は、丹波大納言小豆が、あるテレビ番組で取り上げられたときに、ふと思いついたそう。
ひょんなことから、一念発起して作り始めたら、これが普通の小豆と違い、全部手摘み&手選別で、めちゃくちゃ手間がかかるので、それはもう、とても大変だとおっしゃいます。
↑ 「丹波黒さや大納言小豆」の中から、更に選別にかけたのがこちら。
さすがに粒ぞろいで、きれいです。
この品種は、この地でしかこのようには育たず、畑のところどころに、野生のもの(この種の元になる野生種)も生えているらしいです。
だから、この丹波黒さや大納言小豆は、野生種に限りなく近い固定種ということになりますね。いいかえれば、「大納言小豆の元祖」でしょうか。
どうりで、上品なんですが、ちょっと野趣を感じる味なんですよね、この羊羹。
ところで、この「大納言小豆」って、なぜ大納言なのか、ご存知でしょうか?
「粒が
大きいから、
大納言⁇」
違います。
店主も、ずっと不思議に思っていたことを、柳田さんのホームページで知りました。
→知りたい方はコチラ
味が良いのももちろん、俵型で皺がよっていて、炊いたときに皮が破れにくいのが長所です。
アクはあるけれど、気にならないので、渋切りをせずに炊いた方がいいとおっしゃる和菓子屋さんもいるくらい、野生味を活かして利用するのが良いようです。
畑を少し見学。
いいロケーションですね。
シーズンの最終なので、ほぼ収穫が終わっているようですが、
熟すと普通の大納言小豆より黒いさやになるのが、一目で分かりました。
こんなに鈴なりについてるのは珍しいとか。
中をあけてみると、入ってますよ。
標準で7~8粒が、四角い豆がきちんと整列してます。
↑ 後で奥様が見せて下さったのは、今朝収穫したロンゲストな小豆!
12~3粒入ってますよ。
「大当たり~。」
薬を撒いていないので、時々虫食いのもあったりしますが、安全な証拠。
でも、生産者としてはこれも辛いところですよね。
あと、これは鹿の仕業。
折角実ったのにね。
お昼までボランティアで収穫のお手伝いをしていらっしゃったおじさんの成果。
これだけ摘んで回るのも大変ですが、莢からだして、ムシロに広げて天日乾燥後、選別・・・と、まだまだ大変な作業が待っているんですね。
こりゃ手間がかかります。
日本一高価な小豆とも云われているようですが、現場を見たら、むしろ安いように思います。
それにしても、収穫期の小豆を初めて見学しましたが、こんな風にできるんですね。
一度は見てみたかったんですが、ずっと予定が合わず・・・・
いやぁ、今年は間に合ってよかったです。
そして、温かい柳田さんご夫婦ともお会いできて、ほんとうに良かったです。
ほんまもんを作る現場には、いつも優しい笑顔と熱い想いがあるもんですわ。
また、お伺いしたいと思います。
本当にお世話になりました。ありがとうございます。
春日町を後にして、家路に着きました。
今年一回目のからすみ干しです。
今後の天候が気になりますが、お百姓さんは一年中気になるんでしょうね。